フケが毛穴の跡に詰まってる…
フケとは、新陳代謝によって出てくるものです。
それは正常な働きで、体にとって必要な働きでもあります。
しかし、そのフケが毛穴の跡に詰まるとどうなるのでしょうか。
本来なら、フケは落ちたり洗い流されたりして体から離れていくものです。
それが毛穴の跡に詰まってしまうことは、何か体にも影響がありそうですよね。
この記事では、まずその点について詳しくみていきます。
【本題】フケが毛穴の跡をふさいで詰まったらどうなる
フケにも脂性フケと乾性フケの2種類があることをご存知でしたか?
フケが毛穴に詰まってしまうと、頭皮環境が悪化します。
そのため、抜け毛が増えてしまう場合があると言われています。
さらに、ひどい場合には脱毛症につながってしまうこともあるのです。
そこでここでは、フケが毛穴をふさいでしまった後から脱毛症に繋がるまでの過程について詳しくみていきます。
脂性フケと乾性フケの、タイプ別にみていきましょう。
脂性フケの場合
まずは、脂性フケの場合です。
脂性フケは、皮脂の状態の影響を受けて出てくるものと言われています。
簡単に言うと、皮脂が過剰に分泌されることによって、脂性フケが発生すると言えるでしょう。
皮脂が過剰に分泌される原因は食生活の乱れやストレスなど、さまざまなものがあります。
他にも、洗浄力の高すぎるシャンプーを使うことで頭皮が乾燥しすぎてしまい、それを補うために皮脂の分泌が過剰になる場合もあります。
では、皮脂が過剰に分泌されてしまった場合、頭皮がどのような影響を受けるのかについて詳しくみていきます。
頭皮常在菌が増殖する
まず、頭皮の皮脂が過剰に分泌されると、頭皮の常在菌が増殖してしまいます。
頭皮には、誰にでも常在菌が存在しています。
さらに言えば、頭皮だけでなく人間の皮膚には必ず常在菌がいるのです。
その常在菌がいてくれることで、皮膚はバリアを張っているような状態になり、外部の刺激から守られていることになります。
本来なら、皮膚を守る働きをする常在菌ですが、何らかの原因でそのバランスが崩れてしまうと、そのバリアも崩れてしまうのです。
たとえば、洗浄力の高すぎるシャンプーを使ってしまうことも、そのバランスを崩す原因となります。
そういった原因によって、頭皮の常在菌が増殖してしまうことは頭皮環境の悪化につながります。
頭皮が炎症を起こす
頭皮の常在菌が増殖したことで、頭皮が炎症を起こしてしまう場合があります。
特に、よく取り上げられるのが、マラセチア菌と呼ばれるものです。
マラセチア菌は、カビの一種ですが、常在菌の1種であり、人間の皮膚を守る働きもしてくれる存在です。
先ほどもご説明した通り、常在菌がいることで皮膚にはバリアができます。
マラセチア菌は皮脂を吸収しながら、常在菌のバランスを取ることに貢献してくれています。
しかし、皮脂が過剰に分泌されてしまうと、マラセチア菌も過剰に増殖してしまうのです。
必要な菌でも、増えすぎてしまうと今度は炎症の原因となります。
マラセチア菌が増殖してしまうと、他の常在菌とのバランスも崩れるので、頭皮環境は悪化するばかりになってしまいます。
脂漏性脱毛症になる
頭皮環境が悪化し、常在菌のバランスが崩れて頭皮が負けてしまうと、頭皮に雑菌が繁殖してしまう場合もあります。
そのような頭皮環境の変化に、頭皮が負けてしまうと頭皮は炎症を起こします。
それが脂漏性皮膚炎です。
脂漏性皮膚炎は、かゆみや赤みなどの症状が表れる炎症を起こします。
その炎症がひどくなってしまうと、そのことで髪の毛が抜け落ち、脱毛症まで引き起こすこともあるのです。
それが、脂漏性脱毛症です。
ここまでの状態になってしまった場合には、できるだけ早く皮膚科を受診することをお勧めします。
乾性フケの場合
次に、乾性フケが毛穴の跡に詰まってしまった場合についてみていきます。
乾性フケが出る原因は、乾燥や加齢などが考えられます。
頭皮の乾燥の原因にも、洗浄力の高すぎるシャンプーで洗っていることが挙げられます。
先ほどは、乾燥を補うために皮脂が過剰に分泌される場合について挙げましたが、乾燥状態のままでも、頭皮環境に影響を与えるのです。
頭皮が乾燥して皮脂が足りない状態になると、保湿する力が弱くなり、乾燥した状態が続くことになってしまいます。
そのことが、乾性フケを増やす原因ともなるのです。
フケがかさぶた状になる
乾性フケが増えてしまうと、毛穴の跡に詰まりやくなってしまいます。
そして、それはかさぶたのように頭皮の毛穴をふさいでいくのです。
乾性フケが増えてしまう原因としては、カラーリングやパーマなども挙げられます。
カラーリングやパーマに使われる薬剤は、頭皮への影響も大きいものです。
信用できる美容師さんに、できるだけ皮膚に優しい成分のものを使ってもらったりするなどの工夫が必要かもしれません。
もちろんカラーリングやパーマをしていても頭皮トラブルがなければ問題ありません。
しかし、フケが増えた気がする、自分の頭皮からかさぶたのようなフケをみつけてしまったなどの症状を感じた場合。
一度頭皮ケアについて見直す必要があるでしょう。
老廃物の排出ができなくなる
乾性フケがかさぶたのように頭皮をふさいでしまうと、排出されるはずの老廃物が排出できなくなってしまう場合もあります。
老廃物が正常に排出できない状態は、当然頭皮環境を悪化させてしまいます。
雑菌が繁殖してしまったり、においの原因となってしまったりもします。
実は、頭皮は体の中でも汗をかきやすい部分なのです。
それは、頭皮に汗腺が多いことが理由です。
汗をかきやすいということは、老廃物が出やすい部分と言えます。
老廃物が出やすい部分ということは、たまりやすい部分とも言えるでしょう。
そのような部分で老廃物の排出ができなくなってしまうことは、大きな影響を与えそうだということは想像に難くありませんね。
ひこう性脱毛症になる
老廃物が出やすい頭皮で、その排出ができなくなってしまった場合に起こるのが、ひこう性脱毛症です。
前の項目で、雑菌が繁殖してしまうこともあると書きましたが、雑菌が繁殖してしまうと、炎症を起こす可能性があります。
これは、脂性フケの項目でも挙げた点とも重なります。
皮膚を守るために存在している常在菌も、老廃物が正常に排出されないような状態になれば、バランスを崩してしまうのです。
バランスを崩してしまった常在菌は、頭皮に炎症を起こす原因ともなります。
そうして炎症がひどくなってしまうと、髪の毛が細くなったり抜けてしまったりすることにもつながってしまうのです。
毛穴の跡を塞いでしまうフケを取り除くには?
これまでフケについてみてきましたがおわかりいただけたでしょうか?
毛穴の跡を塞いでしまうフケをそのままにしておくと、髪の毛が抜けることにまでつながってしまう場合があるのです。
そこまで症状が悪化してしまった場合には、専門家である皮膚科を受診する必要があります。
しかし、そうなる前に頭皮環境を改善することができれば、その方法を実践したいですよね。
原因が脂性フケの場合でも、乾性フケの場合でも、実はシャンプーの方法が間違っていることが根本の原因である場合もあります。
正しいシャンプー方法を実践する
そのため、まずは正しいシャンプー方法を実践することをおすすめします。
何気なく行っているシャンプーも、毎日の積み重ねになると大きな影響を与えているものです。
ちょっとしたことに気を付けるだけでも、頭皮や髪の毛を傷める原因を減らすことにもつながりますよ。
ポイントは4つ、ぜひ一度正しいシャンプー方法をチェックしてみてください。
- 1.シャンプー前に頭皮を温める
- 2.適量をよく泡立てる
- 3.指の腹を使ってもみ込むように洗う
- 4.しっかりと洗い流す
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
1. シャンプー前に頭皮を温める
まずは、シャンプー前に頭皮を温めることです。
そうすることで、頭皮がやわらかくなり、汚れも浮き上がりやすくなるため、汚れが落ちやすい状態になります。
その方法は、理容室のように温めたタオルを当ててもいいですし、お湯のシャワーを当てるのもいいでしょう。
はじめにお湯だけで髪の毛を流すことも、頭皮や髪の毛にとって良いことです。
目に見えなくても髪の毛についている細かいホコリなどを先に流しておくことで、髪の毛の摩擦を減らすことにもつながるからです
2. 適量をよく泡立てる
次に、シャンプーをつける時には、適量を泡立ててから使うことです。
シャンプーのつけ過ぎは、頭皮に洗い残しをしてしまう原因ともなります。
逆にシャンプーが少なすぎると、きちんと汚れを落とせないことにもなります。
そのため、適量である必要があります。
それぞれシャンプーには適量は表示がしてありますので、確認したことがない方は、シャンプーの表示をチェックしてみてください。
また、泡立ててから使うことも大切です。
泡立てずに使うと、頭皮や髪の毛を使って泡立っていることになるので、与える摩擦の力が大きくなってしまいます。
そのため、手のひらで泡立ててから使うようにしましょう。
3. 指の腹を使ってもみ込むように洗う
次のポイントは、指の腹を使ってもみ込むように洗うことです。
ここで大切なのは、指の腹を使う点です。
決して、爪を立てて洗ってはいけません。
爪を立てて洗うと、頭皮に傷をつけてしまうことになります。
頭皮に傷ができてしまうと、そこから雑菌が繁殖するなど頭皮に悪影響を与えます。
そのため、頭皮を傷つけないように、指の腹を使って、優しく洗うことが大切なのです。
4. しっかりと洗い流す
ここでの最後のポイントは、しっかりと洗い流すことです。
洗い残しがあると、その洗い残しも毛穴に詰まる原因となってしまいます。
そうすると、フケを取り除くどころか、新たな詰まりの原因を供給することになってしまうのです。
そのため、しっかりと洗い流すことが大切です。
しっかりと洗い流すためには、泡立てて洗っていた時間の倍くらいの時間を流すと良いでしょう。
泡で洗うことについつい重点を置いてしまいがちですが、その泡をしっかりと洗い流すことの方が、実は重要なのです。
もちろんこのときも、爪は立てないように注意してください。
頭皮用のオイルで保湿をする
現在は、さまざまなヘアケア用品が販売されています。
その中で、お気に入りのものをみつけて保湿用に使用することもおすすめです。
シャンプー後は、頭皮が乾燥しやすい状態です。
そのため、オイルで保湿をすることで乾燥を防ぐことができます。
オイルを使用する前には、タオルドライをして頭皮の水を拭きとっておきましょう。
水が多く残っていると、オイルが流れ落ちてしまうことにもつながります。
そして、量は適量を確認し、つけ過ぎないように気を付けてください。
ここでも、つけ過ぎは逆効果につながります。
髪の毛をドライヤーでよく乾かす
最後に、髪の毛をドライヤーで乾かします。
自然乾燥派の方もいらっしゃるかもしれませんが、自然乾燥はあまりおすすめできません。
頭皮が濡れた状態のままで長い時間放置すると、雑菌の繁殖につながるからです。
そうすると、ニオイの原因にもなってしまうのです。
そのため、シャンプー後はドライヤーを使って乾かすことをおすすめします。
ドライヤーを使う場合でも、高温の風をあまり頭皮の近くから当てることは避けてください。
そして、一点に集中して熱風が当たらないように、ドライヤーを動かしながら乾かすようにしましょう。
まとめ
フケが毛穴の跡に詰まるとどのような影響があるのかについてみてきましたが、いかがだったでしょうか。
放置してしまうと、抜け毛や脱毛症にまでつながりかねないことに驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そのような状態になる前にできることがあります。
だからこそ、フケや頭皮の状態が気になった時には、シャンプーやその方法を見直してみましょう。
改善に向けて何か行動を起こしてみることをおすすめします。